近年、多くの企業がベトナム人技能実習生を受け入れています。
しかし、現場で「指示がうまく伝わらない」「誤解が生じて作業ミスにつながった」という声も少なくありません。
原因の多くは、日本語力の差によるコミュニケーションの壁です。
この課題を解決するカギが「やさしい日本語」です。
「やさしい日本語」とは、外国人にも理解しやすいように語彙や表現を簡単にし、文を短く区切って話す日本語のこと。
難しい敬語や専門用語を避け、平易な言葉に置き換えます。
例えば「着席してください」ではなく「座ってください」、「作業を再開してください」ではなく「また作業を始めてください」と言い換えるなどです。
「やさしい日本語」を身につけることで、実習生が安心して質問できる環境が生まれます。
また、指示の理解度が高まり、作業効率や安全性も向上します。
これは単に外国人のためだけではなく、日本人同士のコミュニケーション改善にも効果的です。
さらに、母国語で説明できる通訳者が常にそばにいるわけではありません。
現場で即時に対応できる「やさしい日本語」のスキルは、事業者にとって非常に実用的、かつ安価な投資です。
特に、初めて日本に来た実習生は文化や生活習慣の違いにも戸惑うため、理解できる言葉で丁寧に説明されることで信頼関係が築かれやすくなります。
ここで、「やさしい日本語」を学びたい方に、おすすめの書籍を2点紹介します。
『「やさしい日本語」で職場が変わる!外国人雇用の新しい常識』Kindle版(著:外国人ニュース編集部)
実践に役立つテクニックと具体例が豊富で、すぐに役立ちます。
『やさしい日本語のはじめ方: 3ステップで誰でもカンタン翻訳』 Kindle版(著:まきこ先生)
段階を通じて「伝わる話し方」のコツが学べます。
ベトナム人技能実習生との信頼関係は、言葉から始まります。
「やさしい日本語」を身につけることは、彼らの成長を支え、企業の発展にもつながる大きな一歩となるでしょう。


