ベトナム人材、特に技能実習生や特定技能者を雇用する企業にとって、人材の定着は喫緊の課題です。
彼・彼女らは主に海外出稼ぎを目的として日本に来ており、限られた期間で多くのお金を稼ぎたいと考えています。
そのため、本人が「満足して仕事をする」ために、月々の手取り給料は14万円程度が一般的な目標額とされています。
この目標額を達成し、定着を促すために、賃金規定の「代替報酬」を賢く活用する事例が増えています。
1. 残業がない場合の「皆勤手当」や「家賃調整」
もし残業がほとんどなく、手取りが11万円前後となると、生活がギリギリのラインになってしまい、失踪や離職の原因となる可能性が高まります。
この場合、手元に残る給料を14万円に近づけてあげるために、皆勤手当などの毎月の報酬を設定したり、家賃の金額を調整したりするなどの工夫が推奨されます。
こうした調整を行うことで、外国人材は満足度が高まり、自社でより一層価値を発揮しやすくなります。
2. 住宅控除の調整による満足度の向上
従来の昇給(ベースアップ)を避けて手取り額を増やすという、より戦略的な代替報酬の活用法もあります。
ある飲食料品製造業の取り組み事例では、特定技能者に対して昇給ではなく、住宅の控除を減らすという仕組みを導入し、手取り額を増やしました。
この工夫が有効な背景には、ベトナム人労働者が給与を見せ合う文化がある点が挙げられます。
もし正式に昇給をしてしまうと、それが他の従業員の不満に変わってしまうケースがあるのです。
しかし、住宅控除を減らす(例えば、控除額を3万円から2万円に下げることで、実質的に1万円の手取りが増える)という形を取れば、「昇給した」という形式にはなりません。これにより、従業員は手取りが増えたという満足感を実感でき、周囲の不満を解消しながら、人材の定着と戦力化につなげることが可能になりました。
このように、代替報酬を活用し、手取り額を増やす工夫は、外国人材のモチベーション維持と定着において非常に重要な役割を果たします。
ぜひ参考にしてください。


