最近、SNSで「オンライン日本語教師として月収〇〇万円!」といった広告や、高額なコンサルティングサービスの案内を目にすることが増えました。
私自身、オンラインで日本語やベトナム語を教えているのですが、正直なところ「本当にそんなに稼げるの?」と疑問に感じています。
もちろん、生活に困らないくらいの収入は得ていますが、キラキラした「自由な時間」を謳う広告とはちょっと違うな、というのが本音です。
コンサルティングサービスの中には、「オンライン英会話の日本語版のようなプラットフォームで、最初は安価なレッスン料から始め、徐々に値上げしていけば稼げるようになる」というモデルを提示しているものもあるようです。
確かに、最初は低価格で実績を積むのは有効な戦略かもしれません。
しかし、顧客様に継続して選ばれ、高評価を得続けるには、常に質の高いレッスンを提供し、自己研鑽を続ける必要があります。
新しい教材を研究する、授業の準備に時間をかける、他語学の名講師の授業を受けてみる、等など…。
そうしていば必然的に、「自由な時間」は手に入らなくなります。
そもそもこれは、日本語教師に限らず、どんな仕事にも言えることではないでしょうか。
その道で生計を立てている方の言葉の裏には、見えない努力と苦悩が必ず存在するはずです。
起業や副業に関する情報は、今の時代、インターネット上に溢れています。
会社の設立方法、税務申告のやり方、ウェブサイトの作り方など、少し調べればほとんどのことは自分で調べることができます。
もし「日本語教師として成功するためのコンサルをしてほしい」と誰かに言われたら、私は「自分で情報収集して、まずはひたすら実践してみることをお勧めします」としか答えられません。
「稼ぐ」という言葉の定義は人それぞれですが、もしそれが「楽して大金を稼ぐ」という意味なら、それは幻想だと思わずにはいられません。
本当に必要なのは、地道な努力と、自ら学び、実践していく力ではないでしょうか。